© Igarashi Mikio, 2015

第20回 マンガ部門 審査委員会推薦作品

誰でもないところからの眺め

いがらし みきお[日本]

作品概要

震災から数年経った東北・宮城県のとある海辺の町。余震がしだいに強まり、住民たちに異変が生じていく─。震災後も東北にとどまり、現実を見つめ続ける作者が描く、人間の生存本能を意識させる物語。流動民や認知症という新たなテーマのもと、作者が前作『I(アイ)』(小学館、2011)から追求する「『私』とは何か」という問いに挑む。