11回 エンターテインメント部門 講評

革新的な表現や新しい創出による刺激に期待して

2007年のエンターテインメント部門は、高解像度(ハイデフ)から携帯(ポータブル)、そして新しい入力装置を伴った新しいプラットフォームや、新しい映像表現、ウェブ、遊具、本に至るまで、広範囲に拡散しつつある数多くのエンターテインメント作品を「いかに革新的であるか」という視点で審査した。大賞作品である『Wii Sports』は、新しいコントローラの遊び方や楽しさを、日本のみならず、世界に広めた実績を高く評価した。その他の作品にも、革新的な映像表現を追及する作品や、ネットワーク機能を追求した新しい遊びの創出など、新たな進化樹形図の片鱗が見え隠れする年だったのではないかと思う。今後ますます、国境や世代を越えて、地球規模の文化を刺激するような、意欲的な作品の登場に期待したい。

プロフィール
水口 哲也