© Goh Uozumi

第13回 アート部門 奨励賞

F – void sample

インスタレーション

魚住 剛 [日本]

作品概要

空間発生のプロセスをモデルとした独自のソフトウェアを、わずか爪ほどの大きさの液晶ディスプレイに可視化して、顕微鏡で覗くという作品。 発生と消滅を繰り返す、無数の次元オブジェクトたちは、…点、線、面、立体、超立体…と、造形を始める。

贈賞理由

この作品は、作家が「空間発生ソフト」と呼ぶオリジナル・プログラムによって、「ヴォイド」と呼ぶ状況から発生した自律的なミクロ・オブジェクトの映像と、それをのぞき見るための装置で構成されている。最小限のピクセルでディスプレイに出力されるオブジェクト(ソフトウェア)と、それを観客に可視化するメタ装置(ハードウェア)という設定は、可視化、知覚、観察という行為が異なる精度をもつメディアのインターフェイシングによってかろうじて可能になることをあらためて気づかせる。メディアについて検討し、メディアを自ら創造するという、作者のコンセプトと実現力が強く伝わってくる作品である。