© Jiro Taniguchi 1998

第3回 マンガ部門 優秀賞

遥かな町へ

単行本・雑誌

谷口 ジロー [日本]

贈賞理由

出張旅行の帰途、主人公はなぜか故郷への列車に乗っていた。変貌した町の母の墓に詣でた一瞬、彼は中年の意識や知識、能力のまま、中学生だった夏に戻ってしまう。 時を超えた旅路で彼が知った父の重荷、母の涙。力量十分の作者の、マンガならではのファンタジー。誠実で細やかな、感動的変形タイムトラベルである。