第18回 功労賞

岩政 隆一

エンジニアリング・デザイナー

プロフィール

1948年生まれ。74年東京工業大学工学部卒。同大学文化人類学助手を経て、76年GKインダストリアルデザイン研究所入所。89年GKテック設立。同社取締役社長(96–2014年)。静岡文化芸術大学・大学院(02–7年)、慶応義塾大学大学院(10–13年)、千葉大学大学院(07–15年)非常勤講師。財団法人国際メディア研究財団評議員(00–13年)。
オールラウンドなエンジニアリング分野に精通し、その領域は機械工学、エレクトロニクス、デジタルプログラミング、素材、その他に及ぶ。これまでに携わった主なプロジェクトに世界デザイン博覧会テーマ館『Symphonic Object』(89年)、国立科学博物館『あしあと』(94年)、日本科学未来館のシンボル『Geo-Cosmos』(01、11年)や『インターネット物理モデル』(01年)、2005年グッドデザイン賞金賞を受賞し洞爺湖サミットでも披露された『触れる地球』(01年–)などがある。

贈賞理由

日本においては希有で、オールラウンドなエンジニアリング分野に精通した、発明家タイプのエンジニア。日本科学未来館のシンボル『Geo-Cosmos』、『インターネット物理モデル』、『触れる地球』などを始め、多くのメディアアート作品、公共展示物、イノベーション・プロジェクトを技術及びアーキテクチャ構築の側面から支えてきた。サイエンスから民藝運動までに通ずる知見を融合した発想と、定石を覆すクリエイティブな創意工夫により、問題解決への突破口を開いてくれる、デザイナーやアーティストにとって唯一無二の人である。(東泉 一郎)