© Suidobashi Heavy Industry

第16回 エンターテインメント部門 優秀賞

水道橋重工「KURATAS」

ロボット

倉田 光吾郎/吉崎 航

作品概要

「KURATAS」プロジェクトは、「巨大ロボに乗りたいけれど、どうやら誰もつくってくれない、そしたら自分でつくろうかな」という、アーティスト倉田光吾郎の純粋な動機から2010年6月より始動。途中、ロボット制御エンジニアの吉崎航がプロジェクトに加わり、約2年間の製作期間を経て、2012年7月29日に幕張メッセで行なわれたワンダーフェスティバル2012[夏]において、数千人の観客の前で披露。成功を収め、国内外のメディアやSNS等で多大な反響を得る。高さ4m、重さ4tの巨大ロボット「KURATAS」は、人間がコックピットに搭乗し、操縦できるのが特徴で、腕や上半身を自在に動かし、走行も可能。現在「KURATAS」の量産化を目指しブラッシュアップに取り組んでいる。

贈賞理由

巨大なロボットに乗って、自分で思いのままに操縦してみたい─そんな素朴で普遍的な人々の夢を実現したのが、倉田光吾郎と吉崎航の2人による制作チーム「水道橋重工」が開発した「KURATAS」である。そのスケールに驚かされるだけでなく、特に背面から見たときのディテールの美しさも見事である。加えて、CG操作による全身駆動を可能にする「V-Sido」という制御ソフトの採用、未来感溢れるコックピットのインターフェイス・デザインと、さまざまな技術と美学が統合されたトータルな完成度が素晴しい。「KURATAS」はオンラインでカスタマイズと購入ができる。まさにこれこそが、今の時代の最高の「ザ・エンターテインメント」ではないか!