第24回 功労賞
野沢 雅子
声優
プロフィール
東京都生まれ。声優文化の創生期から活躍しており、青二プロダクション創設メンバーの一人。現在は劇団ムーンライトの主宰・演出も手掛ける。声優としての代表作に『ゲゲゲの鬼太郎』(1期〔1968-69〕・2期〔1971-72〕鬼太郎、6期〔2018-20〕目玉おやじ)、『いなかっぺ大将』(1970-72、風大左衛門)、『ど根性ガエル』(1972-74、ひろし)、『銀河鉄道999』(1978-81、星野鉄郎)、『ドラゴンボール』シリーズ(1986-、孫悟空、孫悟飯、孫悟天)など多数。第26回日本映画批評家大賞声優賞を受賞。2018年には、長年の声優活動を通じて児童文化の向上や普及に努め健全育成に貢献してきた実績が認められ、平成30年度児童福祉文化賞特別部門を受賞。2020年、日本最大級の朗読劇『Symphonic Drama 火の鳥~黎明編~』にも出演し、今なお精力的に声優としてのキャリアを重ね続けている。
贈賞理由
アニメーション文化の重要な要素である「声優文化」を牽引してきた第一人者。成人女性が少年の声をあてることは海外にはあまり例がなく、豊かな表現の可能性を開いた。『ゲゲゲの鬼太郎』(1968-2020)の鬼太郎役、『銀河鉄道999』(1978-81)の鉄郎役、『ドラゴンボール』シリーズ(1986-)の孫悟空・悟飯・悟天の親子三代役など数々のヒット作の主役少年を演じ分ける高度な技術は、ほかに類を見ない。ジェンダーや年齢を超越した多彩な声で、今なお現役声優として国内外のファンを魅了し続ける氏のアニメーション文化への貢献は多大である。(須川 亜紀子)