第16回 マンガ部門 新人賞
千年万年りんごの子
田中 相
作品概要
時は昭和40年代。生まれてすぐ、東京の寺の境内に捨てられた主人公「雪之丞(ゆきのじょう)」は、青森のりんご農家の娘である「朝日」とお見合いをし、雪深いりんごの国に婿入りすることに。昭和の激動から離れ、北の家族と静かに過ごす四季。それは、親を知らない雪之丞のなかに温もりをもたらす。しかし、ある冬、寝込んだ妻のために禁断のりんごを食べさせたことから、すべては一変。60年前に絶えたはずの祭儀を蘇らせ、朝日は“おぼすな様”という土地の神の妻となった。受け継がれる歴史を尊び守り抜く村人たちや古き日本の自然を、表現力豊かなタッチで繊細かつ大胆に描く連載作。
贈賞理由