第8回 エンターテインメント部門 講評
【作品カテゴリ別講評】ゲーム・遊具
個人のアイデア的な作品から、ゲームメーカーの大作にいたるまでいろいろな作品が混在したが、公正を期すため、発想の斬新さ、オリジナリティの高さ、チャレンジの度合いなどに重点を置き、評価した。去年に比べて、今年の応募作品は、オリジナリティやインパクトという面においてパワーダウンした印象を受けた。ニンテンドーDSなど、新型のハードウェアの登場により、タッチパネルやワイヤレス通信などの新しい遊びの可能性が提案されたことは喜ばしい。シリーズ物においては、『メタルギアソリッド3』や『バイオハザード4』など人気、マーケットバリュー共に申し分無い作品の応募があったが、新しいチャレンジや、強い個性を持った作品は少なく感じた。強いオリジナリティを持った多くの作品の土壌から、新しいマーケットが生まれることを考えると、今年以上に来年は、チャレンジャブルな作品の応募を望む。
プロフィール
鈴木 裕
ゲームプロデューサー
1958年生まれ、岩手県出身。岡山理科大学電子理学部電子科卒業後、1983年セガ・エンタープライズ(現・株式会社セガ)へ入社。2年後、世界初のアーケード用体感ゲーム『ハングオン』を発表。また1993年には、3D-CG対戦格闘ゲーム『バーチャファイター』、1999年に家庭用ゲーム『シェン ムー一章 横須賀』など、話題作を次々と生み出す。現在、株式会社セガクリエイティブオフィサー兼第AMプラス研究開発部長。