11回 アート部門 講評

【作品カテゴリ別講評】映像

250作品を超える応募数が示すとおり、アート部門の中でも映像はバラエティーに富んだ作品が集まるセクションである。今回も同様で、プロ・アマや制作費の大小・手法など変化に富んだ作品が多数集まった。また同じ映像という括りはエンターテインメント部門やアニメーション部門にも存在するわけであるが、応募者があえてアート部門に出品してきたという意図を審査側も意識せざるをえない。そういう意味合いから作者の意図が時間という流れのなかでどのように明確に観客に伝えられているか、そしてその意図がアート的なフィールドにおいてどれだけユニークな視点をもちえているか、このような点が審査のポイントとなった。

プロフィール
原田 大三郎
多摩美術大学教授
1983年、筑波大学大学院芸術学部総合造形コース卒業。坂本龍一、安室奈美恵、小室哲哉、globe、LUNA SEAなどの国内外コンサートツアーやプロモーションビデオの映像演出、また映画のオープニング映像やVFXなどを担当。1993年、NHKスペシャル『驚異の小宇宙・人体2 脳と心』CG監督。1994年、第1回日本芸術文化振興賞受賞、マルチメディアグランプリ '94 MMA会長賞受賞。2001年5月より SHARP『AQUOS』VP制作。現在、多摩美術大学情報デザイン学科教授。