第18回 マンガ部門 優秀賞
羊の木
いがらし みきお/原作:山上 たつひこ
作品概要
もしも隣人が凶悪犯罪を犯した元受刑者だったら―。元受刑者との共存、人間の恐怖の源泉、そして幸福と不幸の狭間(はざま)の物語。舞台はとある日本の地方都市。かつては海上交易で栄えた港町・魚深(うおぶか)市が、犯罪を犯し刑期を終えた元受刑者を地方都市へ移住させる政府の極秘プロジェクトの試行都市になった。元受刑者の過去を隠し転入させるこのプロジェクトの全容を知るのは、市長とその友人の月末(つきすえ)、大塚(おおつか)の3人のみで、一般市民には何も知らされない。移住するのは、殺人、強盗、傷害、詐欺など凶悪犯罪を犯した11人の元受刑者。『がきデカ』の山上たつひこ、『ぼのぼの』のいがらしみきおというギャグマンガの巨匠二人が、罪を犯した者と、いまだ罪を犯さざる者たちとの共存を試みるプロジェクトの行方を描く。