© 内田 伸哉

第14回 エンターテインメント部門 奨励賞

iPad magic

その他

内田 伸哉

作品概要

2010年5月28日。マルチタッチデバイス、iPadが国内で発売されたその日に、Webに発表されたパフォーマンス映像。銀座のアップルストアを背景に、男性が「コミュニケーションの過去と未来」を語りながら、iPadを使った手品を繰り広げる。メディアの歴史が変わろうとする節目に、タイミングや場所といった条件も生かしたプレゼンテーションが行われた。

贈賞理由

多くの人の興味を引き付けた秀逸な着眼点
iPadを使った街頭パフォーマンスの映像であるが、iPadの機能の説明や、自らが開発したアプリケーションの解説をするわけではなく、作品タイトルが示す通り、iPadを使ったマジックのパフォーマンスである。作品制作の背後には、デバイスへの習熟や知識の獲得といった苦労があるはずなのだが、いかにもマジックらしく、水面下の仕込みを微塵も感じさせずに軽快なテンポで見る者を楽しませてくれる。さらには、現在の科学力ではマジックでしかできないことが、将来的にはだれでも可能になるかも知れない、という期待すら、見る者に与えてくれる。
YouTubeにアップされ、かなりの閲覧回数を獲得しているが、それだけ多くの人が、この映像に興味を示したということであろう。マジックにiPadを使うという着眼点と、そのエンターテインメント性が評価された。