第7回 アート部門 優秀賞
E-BABY
映像作品
Eric AUGIER / Olivier LIPSKI [フランス]
贈賞理由
人工生命を扱った作品だが、非常に繊細で、柔らかで、壊れそうで、しかし忘れがたい感覚が充満している。クローンやヒト胚などバイオテクノロジーの急速な進展により人間の概念が大きく揺らぎ、増殖と生命が切り離されてゆこうとしているこの危機の時代に、歴史と記憶を持ち、現実に生きる経験の総体としての生命の悲鳴に耳を澄まそうとする特別な視点を評価したい。ラストの落ちも不思議な余韻をもたらす。