第9回 アート部門 優秀賞
Gate vision
映像
小林 和彦 [日本]
贈賞理由
新幹線が山形駅を出発した。ふつう、電車を使った表現は横に流れるものだが、この作品では独楽のように中心に向かって動きだす。自然や都会の表現が変わっていておもしろく、うす墨の動きがきれいだ。新幹線がスピードを上げると見ている側の目もまわる。まるでブラックホールに吸い込まれていくみたいだ。一度この作品を見てしまうと、目を離すことができなくなるから不思議。緑が多い山形からだんだん都会に入ってくるという単純な設定が成功している。最後に「とうきょう」という文字が目に入り終わる。