第11回 アニメーション部門 優秀賞
天元突破グレンラガン
テレビアニメーション
今石 洋之(監督) [日本]
作品概要
本当に見ていて楽しいロボットアニメとは? TVアニメの原点に立ち返った作品。人々が地中での生活を余儀なくされている遠い未来、地上へ脱出した主人公たちの冒険を描いている。
贈賞理由
二次審査過程の得票数では入選圏外だったが、強く推す声があり、意見が二分した。「すべてが、かつて表現されたことの焼き直し、引用ではないか」「かつてこの種の作品は、何度も作られたじゃないか」。本作は、その2つの理由で一旦は否定された。確かに、本作は数々の過去作品の記憶を相当な密度でガジェット化している。だが、本作の本当のおもしろさはそこにあるわけではない。ガジェット化されたものは、あくまで“舞台装置”にすぎず、表現の核をなしているものは“製作者たちが信じているアニメーションの表現クオリティ”だ。その“技術”は懐古ではなく、現役であり、未来だと製作者たちは言っている。強く推された理由は、その声の力強さだろう。