第11回 受賞作品アニメーション部門Animation Division
大賞
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河童のクゥと夏休み
劇場アニメーション
原 恵一 [日本]
小学生の康一が、偶然拾ってきてしまった河童の子供クゥ。ある日、河童の仲間を探すために、河童の伝説が残る遠野へ、クゥと一緒に旅に出る。康一とクゥの交流を通して、人間の優しさ・醜さ、社会の怖さ・歪み、そして家族の大切さなどを見事な脚本と演出で描き出した原恵一監督作品。
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河童のクゥと夏休み
劇場アニメーション
原 恵一 [日本]
小学生の康一が、偶然拾ってきてしまった河童の子供クゥ。ある日、河童の仲間を探すために、河童の伝説が残る遠野へ、クゥと一緒に旅に出る。康一とクゥの交流を通して、人間の優しさ・醜さ、社会の怖さ・歪み、そして家族の大切さなどを見事な脚本と演出で描き出した原恵一監督作品。
優秀賞
奨励賞
審査委員会推薦作品
赤色エレジー
オリジナルビデオアニメーション(OVA)
林 静一 [日本]
王さまものがたり
短編アニメーション
三角 芳子 [日本]
アニ*クリ15「宇宙人襲来 ヒロシの場合」
短編アニメーション
西見 祥示郎 [日本]
おじゃる丸 満月ロード危機一髪~タマにはマロも大冒険~
テレビアニメーション
大地 丙太郎 [日本]
雲の人 雨の人
短編アニメーション
上甲 トモヨシ [日本]
黒こぐまと森のせんろ
短編アニメーション
タナカウサギ [日本]
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
オリジナルビデオアニメーション(OVA)
神山 健治 [日本]
コードギアス 反逆のルルーシュ
テレビアニメーション
谷口 悟朗(監督) [日本]
早春の最後の雪
短編アニメーション
吉田 舞 [日本]
コペット
短編アニメーション
久保 誠二郎/谷田 一郎/青木 克憲 [日本]
精霊の守り人
テレビアニメーション
神山 健治(監督・脚本) [日本]
蒲公英の姉
短編アニメーション
坂元 友介 [日本]
ピカピカ 2007
短編アニメーション
ナガタ タケシ + モンノ カヅエ [日本]
ピアノの森
劇場アニメーション
小島 正幸(監督) [日本]
放課後MIDNIGHT
短編アニメーション
竹清 仁 [日本]
放課後、エメラルド
短編アニメーション
七尾 一哉 [日本]
もやしもん
テレビアニメーション
矢野 雄一郎(監督) [日本]
やさいのようせい N.Y.SALAD
テレビアニメーション
青海 徳之(アニメーション監督)/松 宏彰(総合演出) [日本]
BONEHEADS
短編アニメーション
千田 宏 [日本]
BLOCKMAN
短編アニメーション
村越 陽平 [日本]
Birthday
短編アニメーション
半崎 信朗 [日本]
Burning Safari
短編アニメーション
Team Burning Safari, Gobelins 2006 [イギリス]
DARKER THAN BLACK -黒の契約者-
テレビアニメーション
岡村 天斎(監督) [日本]
FREEDOM5
テレビアニメーション
森田 修平(監督) [日本]
Genius Party
劇場アニメーション
渡辺 信一郎 / 他6名 [日本]
HOW TO COOK BREAKFAST?
短編アニメーション
山崎 涼子 [日本]
LOST UTOPIA
短編アニメーション
水江 未来 [日本]
THE CLOCKWORK CITY
短編アニメーション
加藤 隆 [日本]
Love Rollercoaster
短編アニメーション
堀江 弘昌 [日本]
49
短編アニメーション
岩野 一郎 [日本]
審査講評
- 野村 辰寿アニメーション作家【作品カテゴリ別講評】短編アニメーション国内外から、プロ、アマチュア(商業作品~自主制作)の垣根なく、2D、立体、3DCGなど、ありとあらゆるジャンルの短編アニメーション作品295本もの応募が寄せられた。応募数は、制作環境の普及に伴い年々増えている。その上クオリティもあがっている気がする。295本から苦渋の選択をさせてもらった21本の作品は、それぞれの「創意」において突出したものばかりである。非情にも狭き門ゆえ、短編からの入賞は2本となったが、『放課後MIDNIGHT』『蒲公英の姉』『放課後、エメラルド』『雲の人 雨の人』『THE CLOCKWORK CITY』は、入賞作品の決定ぎりぎりまで審査を熱くさせてくれた作品であったことを記しておきたい。
- 幾原 邦彦アニメーション監督【作品カテゴリ別講評】劇場アニメーション・テレビアニメーション・OVAすべての放映作品がエントリーされているわけではないが、改めてテレビシリーズの本数に驚いた。企画は大別して「人気漫画を原作とした作品」と、昨今の時流なのだろう、いわゆる「秋葉原的メディアを原作とした作品」が多くを占めていたように感じた。別段「現場主導のオリジナル作品が少ない」と嘆いているわけではない。作品の良し悪しと、原作がある、無い、は別だ。しかし、入選の2作品『電脳コイル』『グレンラガン』は奇しくもオリジナルとなった。どちらも、製作者たちの「こういう作品をつくりたかった、観たかった」という熱意に満ちており、「長年温めていた企画」だろうと推測できた。そういった作品の選評に立ちあえたことはうれしかった。ただ、ひとつ気になったことがある。「秋葉原的メディア」は、若い現場スタッフにとっては、勝手知ったる我が家のはずだ。にも関わらず、それらの作品群から"異種融合的な新しい何か"が発信されているようには感じられなかった。それを"やっぱりね"と切り捨てるのは、もったいない気がする。あるいは選評するこちらの感性が鈍いのか古いのか。その部分に関しては次回以降のエントリー作品に注目したい。
- 鈴木 伸一アニメーション監督説得力や必然性を備えた上質な作品への期待映像作品というものは観る人の知識と好み、思い入れなどにより評価が大きく左右されるものだが、毎年行なわれている文化庁メディア芸術祭では、その年の審査委員の構成にもよるが、数あるジャンルから順当な作品が選ばれていると思う。商業作品は巨額な資金が投入されるため、話題性や認知度でヒットに結びつける場合もあるが、この審査では作品の内容、クオリティが優先される。今年も芸術性、おもしろさ、内容の新しさ、作家の意気込み、将来性など諸々を考慮に入れての選考となった。見方の違いはあったが、今年も良い選出ができたと思っている。異論がある人や作品を見る機会がなかった方は、この結果をもとに、もう一度受賞作品を見てくださるとうれしい。