第10回 アニメーション部門 優秀賞
ピカピカ
短編アニメーション
モンノカヅエ+ナガタタケシ [日本]
贈賞理由
アニメーションは個人の自己表現の場であるだけではなく、それが生成される感動を複数の人間が共有できるような場はないだろうか、という疑問に答えてくれたのがこの作品だ。複数の作家が同じ場に参加する作品は今までも存在するが、日本ではその系譜が途絶えている。生き生きとした光の残像を楽しむ参加者の感動がダイレクトに伝わってくる。散漫になりがちな参加型の表現を、作者は裏方となりアニメーションの強度をみごとにコントロールしている。可能性を果敢に広げようとしている行為に、これからの表現のヒントがあるはずだ。